2009年3月19日木曜日

クイーンズランド州議会選挙


● 2009年3月21日


 サーカスの派手なテントが駅前広場から消えたと思ったら、州議会選挙の最終週。
 3月21日とは、明後日が選挙日になる。
 週休2日制で、日曜日はファミリーデイなので、選挙はいつものように土曜日に行われる。
 
 ここはほぼ労働党と自由国民党の2大政党制。
 ほかにグリーン(緑の党)を除けば、議席の確保は難しい小さな党ばかり。
 グリーンは2大政党が肉薄しているとき、キャステイングボードを握ることはあるが、勢力的にはわずか。

 現在は労働党政権で州首相は女性でアンナ・ブライ。
 対する野党の自由国民党はローレンス・スプリングブログが首相に立候補している。

 議員選挙では我が家はクーメラ地区に属している。


  
 この地区の候補は労働党は女性でリーアン・エノック。
 自由国民党はマイケル・クランドン。


● 労働党 アンナ・ブライ(左)とリーアン・エノック(右)

● 自由国民党 ローレンス・スプリングブログ(左)とマイケル・クランドン(右)


 選挙運動ですが、遊説カーに乗っての連呼というのはありません。
 また、集合的に決まった場所に貼るというポスター用のでかい看板もありません。
 ポスターは支持者の家の塀やあるいは道路の中央のグリーンベルトの立ち木などに縛りつけられている。

● 道路中央緑地帯に設置されたポスター

 何しろ広い選挙区。
 パシフィック・モーターウエイ(M1)を100キロでぶっ飛ばして、選挙区の端から端まで30分かかる。

 一番よく使われているのはビラ攻勢。
 ここの載せてあるスキャン画像はすべて郵便箱に入っていたビラからのもの。
 その中でちょっと面白いのが、リーアン・
エノックのもの。
 子ども時からの写真つき履歴書といった感じ。
 こういうのはこちらでもあまり見かけない。
 女性候補のきめ細やかさというところだろう。
 なんとなく、親近感が湧くということはありうる。



● リーアン・エノックのビラ
 なら
バランスをとって対抗するマイケル・クランドンのものをあげると下のビークル宣伝看板。
 日本ではちょっとお目にかかれないもの。
 トレーラーにでかいポスター看板をのせ、それで街中を走り回る。
 日本ならさしずめ6トン積みトラックの荷台に看板をとりつけたような感じになるだろう。
 スピーカーは使えないので、走ったり、車の交通の多いところにしばらく止めたりしている。


● マイケル・クランドンの宣伝カー
 労働党と自由国民党のビラをもうひとつづつ載せておきます。

● 労働党の選挙ビラ

● 自由国民党の選挙ビラ


 選挙の争点は、というと明確なものがない。
 なにしろ、アメリカ発の世界大不況。
 別に現政権の政策失敗ではない。
 国民の視線は景気に向いているため、選挙争点はなにも浮かび上がってこない。
 戦うほうはなんとも手ごたえの無い選挙戦かもしれない。

 と、書いてきたが、私は明後日の選挙には行かない。
 行けない。
 日本国籍の永住権者。
 オーストラリアの市民権を保有しているわけではない。
 ただ、成り行きを楽しんでいるだけになってしまう。


 
【追記:25dodayから】

政治 - 2009年3月21日

QLD、投票所世論調査は労働党辛勝

ブライ首相は、「蓋を開けてみないと分からない」
 3月21日のQLD州議会選挙は、調査会社Auspollが、労働党の辛勝と予想している。
 同社の最高経営責任者で元労働党全国部長のティム・ガーテル氏がスカイ・ニューズに語ったところによれば、投票所出口での聞き取り調査で、自由国民党 (LNP)投票率は47%、労働党45%、緑の党5%、その他3%となっており、労働党現政権に対する批判票が大きく伸びたが、LNPの得票の伸びは、政 権を覆すには約2%足りない、そのため、労働党の辛勝となるだろうしている。
 また、接戦区では、第一次得票数でLNPが7%増やし、労働党が3%減らしている。また、緑の党は2%ダウン、「その他」も2%ダウンとなっている。 ガーテル氏は、「弱小政党も緑の党もふるわず、有権者は、プレファレンス票を活かす代わりに、『vote one』に走った」と分析している。また、「投票所出口の聞き取り調査では、2政党択一の設問で労働党とLNPが50-50という結果になった。しかし、 QLD州全体で各党ほぼ均一な得票率と仮定すれば、LNP得票率の伸びも、労働党政権を覆すにはわずかに足りない。LNPに移る議席もいくつか出るだろう が、議席数の伸びも政権を握るところまでは至らない」と予想している。しかし、アンナ・ブライ州首相は、「ニューズポル世論調査では、今回の選挙は厳しい 接戦になると予想されており、最後の1票まで数え尽くさないと結果が出ないだろう」と語っている。(AAP)


【追記:25dodayから】
政治 - 2009年3月22日

QLD、ブライ労働党が政権維持

女性党首として初めて当選果たす
 3月21日、WA州自由党会議で、連邦議会野党のジュリー・ビショップ副リーダーが、「QLD州民は選挙で労働党を政権の座から追い出すだろう。それがケビン・ラッド連邦首相に対する国民のメッセージだ」と演説した」
 しかし、21日のQLD州議会(QLD州議会は一院制)選挙の当日開票作業終業時にすでに労働党が89議席のうち最低50議席を確保することが明らかに なった。野党同士が票を争うことは時代に合わないとして自由党と国民党が合同結成した自由国民党(LNP)は35議席にとどまり、無所属が4議席を占める 見込み。
 労働党は一次得票で前回選挙から4%ポイント以上失って42.7%、LNPは前回選挙の2党合計から3%ポイント増やして41.05%を獲得したが、2 党択一では労働党51.3%、LNP48.7%で、前回選挙比で3.5%LNP支持に振れている。緑の党は、前回よりもわずかに票を伸ばし、一次得票で 8.24%、無所属合計は1%ポイント強伸ばして5.79%となった。ワン・ネーションは、連続落選候補のポーリン・ハンソン氏の自信もむなしく、前回比 でさらに0.2%ポイント失い、0.4%とほぼ許容誤差的数字になってしまった。ファミリー・ファーストも1.89%から0.82%と低迷している。開票 集計は23日に再開される。
 ボーデザート選挙区から立候補したポーリン・ハンソン氏は21%の得票だったが、LNPのエイダン・マクリンドン候補に敗れた。同じ選挙区のキース・ ジー元ブリスベン・ブロンコ選手、タウンズビルから立候補した元ノース・クイーンズランド・カウボーイズ・コーチのマレー・ハーストLNP候補も落選し た。ナナンゴ選挙区で立候補したジョン・ビョルケ・ピーターセン労働党候補も落選した。ピーターセン候補は、超保守腐敗汚職瀰漫の長期政権で悪名を轟かせ た故ジョー・ビョルケ・ピーターセン元州首相の息子。(AAP)



【追記:選挙結果】
 議席総数89議席
--------------------
 労働党50議席
 自由国民党35議席
 その他4議席

 労働党は議席の56%を獲得して、引き続き政権政党となった。

 なを、Coomera地区はマイケル・クランドンが52%弱を獲得して当選した。

_