2008年10月31日金曜日

ドラキュラと美少女:ハロウィン


● この取り合わせては抜群、少女があまりに美人すぎる。 <クリックしてどうぞ>  でも少女の役は「魔女」のはずだが。
  手にもっているのは「空飛ぶホウキ」だと思う。



 ひどく昔のことだが、夕方ドアを叩かれて出ていったら、仮装した子どもが二人いる。
 男の子と女の子。
 なにか言っている。
 まだ言葉がおぼつかなかったため、なんだかよくわからない。
 なんでこの子は仮装しているのだろう、と頭をひねった。
 何かないかと引き出しをひっくり返したら、日本からもってきた竹トンボのセットがあった。
 これ、もらった方はどうするのか。
 いったいこれは「ナンだろう」と困っただろう。
 ちゃんとおみやげ用にセロファン包装されているので、何かであることは分かるだろうが、どうしたらいいのかわからなかったのではないかと思う。
 もう一つは非常に高価なもの(と、いっても子どもにとってだが)をあげたような記憶があるのだが、何であったか忘れてしまった。

 数日後に知り合いにあれは何なんだ、とたずねたところ「もしかしたら、ハロウイーンかもしれない」という返事が返ってきた。
 ここでは、あまりハロウイーンはやらないのだが、ということであった。
 たしかに、やってきたのはこの二人だけだった。
 といっても、まだこの辺、家もちらほらの開発地ではあったが。

 なにしろ、私自身が「ハロウインてなんですか」と聞いてしまったほど。

 それから、十月の終わりに「ハロウイン」があり、子どもがやってくるということを、頭に刻んでおくようにした。
 そこそこ、楽しみにしている。



● 「ハロウィーン」らしい仮装
 ある年のことである。
 今年は「ハイチュー」にしようと、日本食料品店から大量にハイチューを買ってきた。
 ところがである。
 この年のハロウィーンは雨。
 誰も来ず。
 しばらくの間、私が残されたハイチューばかりを食べ、口のなかがベタベタになってしまったことがある。

 ここ2,3年は近くのスパーマーケットでジュースパックを買ってきて置いてある。
 6ケ入りで2ドル半から3ドル、1ケ40円から50円ほど。
 これを8パックから9パック買ってくる。
 50ケ前後になる。

 一昨年は三十余人きた。

 だいたい6時から8時の間である。
 ところが昨年はなんと5時半に最初のハロウィンがきた。
 まだ周囲は夕方で明るい。
 明るいうちにドアを叩かれると、どうもハロウィンという雰囲気にはならない。
 昨年は三十人ちょうどであった。

 今年の一番は6時20分。
 それから8時まで30人がきた。
 これで打ち止めだろうと、玄関の街灯を消して、ドアを閉めた。
 そしたら、ドンドン。
 8時20分、ちょっと遅すぎである。

 9パック54ケ用意していたが、ということは32ケさばけたことになる。
 ここ2,3年をみると、この辺の子どもの数が30人から40人の間ということなのであろう。
 ちいさな子は親に連れられて回っている。

 夏場に向けて残った22ケは適当に飲んでしまうことになる。
 パックジュースなので、何時でも飲める。

 いつもは、ジュースを配って終わりなのだが、今年は趣向を変えてデジカメで撮ってみた。
 子どもたちは写真に撮られるのを喜んでいる。
 何しろ、仮装しているのだから。
 じっくり見直してみると、これは至極面白い写真になる。
 まったく、この日しか撮れない写真である。
 その中からいくつかを載せておきます。









● 今年もやってきました「ハロウイーン」


 同じ服装が3つある。 
 青紫色の
魔女役のドレスである。

 Wikipediaより

 ハロウィン 、あるいはハロウィーン(Halloween, Hallowe'en) は、カトリックの諸聖人の日(万聖節)の前晩(10月31日)に行われる伝統行事。
 諸聖人の日の旧称"All Hallows"のeve(前夜祭)であることから、Halloweenと呼ばれるようになった。

 ケルト人の収穫感謝祭がカトリックに取り入れられたものとされている。
 由来と歴史的経緯からアングロ・サクソン系諸国で主に行われる行事であって地域性が強く、教会と不可分の行事ではないため、キリスト教の広まる地域であれば必ず祝われるという訳ではない。

 ケルト人の1年の終りは10月31日で、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていた。これらから身を守る為に仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた。

 家族の墓地にお参りし、そこで蝋燭をつけるという地方もある。
 墓地全体が、大きなランタンのように明々と輝く。
 日本のお盆の迎え火、送り火にも似ているかもしれない。

 これに因み、31日の夜、カボチャをくりぬいた中に蝋燭を立てて「ジャック・オー・ランタン」(お化けカボチャ)を作り、魔女やお化けに仮装した子供達が「トリック・オア・トリート(Trick or treat. お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ)」と唱えて近くの家を1軒ずつ訪ねる。
 家庭では、カボチャの菓子を作り、子供たちは貰ったお菓子を持ち寄り、ハロウィン・パーティーを開いたりする。

 ハロウィンのテーマは不気味なものや怖ろしいもので、死、不死の怪物、黒魔術、伝承の怪物などが含まれる。
 ハロウィンに関連する登場人物には、幽霊、魔女、コウモリ、黒猫、ゴブリン、バンシー、ゾンビ、魔神、それにドラキュラやフランケンシュタインの怪物のような文学作品上の登場人物が一般的に含まれる。
 ハロウィン前後の時期には、これらのシンボルで家を飾る。

 「黒とオレンジ色」が伝統的なハロウィンの色である。
 「ジャックランタン」(Jack -o’-lantern)」(お化けカボチャ、カボチャちょうちん)は、オレンジ色のカボチャをくりぬき、刻み目を入れ、内側からろうそくで照らしたもので、最もハロウィンらしいシンボルである。
 ハロウィンを祝う家庭では、カボチャを刻んで怖い顔や滑稽な顔を作り、悪い霊を怖がらせて追い払うため、ハロウィンの晩、家の戸口の上り段に置く。



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2008年10月23日木曜日

ローカルなファンラン:テリー・フォックス・ラン




● なんともひじょうにローカルなゴール風景
  <クリックすると大きくなります>


 ガンは現在、死因のナンバー3にはいるという病気。
 その対策を掲げた組織が「Cancer Council」
 「Council」は役所という意味ですが、「ガン評議会」と訳されています。
 以前は「Cancer Found:ガン基金」という名でした。

 ここで、ガンというと「皮膚ガン」がすぐに頭にひらめく。
 南極上空のオゾン層に穴があき、太陽光線に含まれる紫外線の量が多くなっている。
 ですから、なるべく素肌は出さないようにと呼びかけている。
 でも、ビーチのどこへいってもビキニ、男は裸である。
 何しろ、半ズボンが公式に制服として認められているところ。
 なにかむなしいが、「皮膚ガンに気をつけましょう」と呼びかけはしている。

 このガン評議会が1年に1回全国各地で開催するのがこのファンラン。
 以前は「テリー・フォックス・ラン」といった。
 テリー・フォックスとはカナダの青年の名前である。
 彼はガンにかかり、片足切断という悲劇に見舞われた。
 でも走ることが好きな彼は、それでも走ることをやめずに、義足をつけて走ったという。
 その話にまつわるネーミングである。
 テリー・フォックスはWikipediaに載っている。
 なを、インターネットでみたらテリー・フォックス・ランは日本でも広くおこなわれている。


 今回の開催場所は日本の企業が開発したローヤルパイン・リゾート。
 プリンスホテルがあるところ。
 年々で場所は変わるが、去年と2回連続である。
 ここは近いから出かけていくが、場所が変わると参加しない。
 内容はただヒマつぶしにいくだけ。

 距離は10キロと5キロ。
 でも実際は8キロと4キロ。
 日本でこの手のイベントを行うと、そこそこの参加者が見込めるが、ここはまるでダメ。
 なにしろ、ときに肥満大国ワーストトップに名を連ねることもある、デブ大国。
 「なんで4キロも歩かねばならんのか」

 でも気にしている人も多く、朝方夜明けごろから住宅地を散歩している風景は普通のこと。
 散歩から帰って「ああ、いい運動をした」とゴッテリとしたものを食えば、なんということはない、肥満になるために運動をしているようなもの。



● ガン評議会が開催しているファンラン申込書


 リゾートのゴルフコースにしつらえられた、ゴルフカート用道路がコースになる。
 幅3mほど、心地よいアップダウンがあって、クネクネしているので散歩にはもってこいのコース。
 もちろん、延べで4キロはないので、同じところを周回するといった感じになる。
 8キロではそれを2周することになる。 
 走ったり、歩いたりである。

 当日申し込みである。
 一人10ドル(1,000円)。
 雨がふったら、もちろんいかない。
 予約制ではないので無駄にならない。




● チラリホラリの参加者

 さて当日。
 ゼッケンをもらった参加者が、ちらりホラリとスタート地点に集まってくる。
 その程度のもの。
 コースの説明があって、なんとなくスタートする。
 参加者は全部合わせても50名といない。

 走ったり、歩いたりでゴルフコースを見て回る。
 ゴルフは2、3度連れられいってやっただけ。
 ありゃ、老人がやること。
 テレンコテレンコ歩いてなんになる。
 玉を穴に入れるだけ。
 「能書きが先行する」変なスポーツ。
 芝の具合をみてああだこうだ。
 そうい口先の多い人がやるスポーツ。
 言い換えれば、そこが「老人向き」ということでもある。
 「下手くそさ」を言葉の数で補うスポーツ。
 老人が「ウンチクをかたむける」スポーツ。
 芝生でやるパチンコだと思ったらバカバカしくなってやめてしまった。
 「お金持ちがミエでやる」ということにしておけば、十分みんなが自己満足できるというもの。
 ミエがなければできないスポーツ。
 まともに常識で考えたら、バカバカしくなってくる変なスポーツ。

 日本なら、オフィスから芝生に出て、いい空気を吸い、自然と戯れるということは大切である。
 24時間働けますかから、時に広々としたところで時間をすごすのは精神的にリフレッシュできる。
 それが明日への活力を生み出す。
 ゴルフの効用は大きい。

 でも、ここではなにもゴルフコースに出ることはない。
 街中がゴルフコースみたいなもの。
 街中散歩で十分。
 あえて自然や緑を求めなくても、勝手にむこうからやってきてくれる。
 とすれば、ゴルフとはここでは「デブ防止対策散歩」ということになる。
 ところが、なんてことはないカートで次々ホールを回る。
 歩くよりも「玉入れ」に熱中する。
 なら椅子に座って、パチンコするのと変わらない。


 参加者の数からして、前後に人はいなくなる。
 あの広いゴルフ場に散らばるとそうなってしまう。
 もちろん日本人など、東洋人などいない。
 参加している私が少し「イジョー」かも。

 孤独のランニングと散歩をする。
 なぜにこんなことをせにゃならんのだ。
 簡単なこと、10ドル払っちまったんだ、もとを取り返せ。
 そう言い聞かせて、歩いて走る。
 さて、1時間少々。 8キロを走って歩いてゴールする。
 歩きと走りは半々くらいかな。
 ちゃんと若いかわいい美人お姉さんがテープでお出迎えをしてくれる。
 どうしようもないほどのローカルなゴール風景。

 ノドがかわいたでしょうと、オレンジのサービスもある。


● 参加証明書をもらう

 参加したという証明書をもらう。
 テントの下へいくと、係りの人が名前を書き込んでくれる。
 これ何か謄写版で刷ったような証明書。
 謄写版て、知らない?
 いったい何の証明になるのだろう。
 ただ、もらってニタニタ笑うだけ。


● 証明書:イージーということなかれ

 でも、参加したぞ、という気分が大切なのである。
 「気分が」
 安物ということなかれ。



● このオッサン、ご存知ですか。

 といわれても、知るわけないよな。
 以前、名前を聞いたが、忘れている。
 というより最初から覚えていない。
 この手のイベントの「名物おじさん」
 マルタ出身。
 いつも国旗をかかげて歩いている。
 参加者チラホラの写真にみえる人。
 名物が嵩じて、シドニー・オリンピックでは「聖火ランナー」に名を連ねていた。
 その写真が大きく新聞にも載った。
 我が家での呼び名は「マルタのヒゲのオッサン」
 こっちだって「ヘンなジャパニーズ」といわれていることだろう。

 まあ、1年ぶりのご挨拶といったところ。
 「ご機嫌、よろしゅう」
 「ヘルニアの手術しちまってよ、やっと歩けるようになったんだ」
 「それは、大変なこと。もう、大丈夫なのでございますか」

 「疲れた」
 といって帰ってくる。
 まだ9時にもならない。
 暖かい風呂に入って、いい湯だな。
 出ると、冷蔵庫から冷えたワインを取り出す、マンゾク、マンゾク。
 ビンボー人の酒、箱の酒、カスクという、4L入り。

 「おはらショースケさん、朝湯、朝酒大好きで、それで身上つーぶした」

 どうにも、いい加減な内容。
 書いてる本人があきれてしまうほど。
 まあ、そういわずに。
 こういういい加減な内容でダラダラ書けるのも「芸のうち」なのです。
 と、そう思い込んでいるのだが。


 まじめに。
 「Cancer Council:ガン評議会」のホームページは下記になります。

★ Cancer Council Australia
http://www.cancer.org.au/Home.htm

★  The Cancer Council Queensland
http://www.cancerqld.org.au/default.asp


 昔は、ゼッケンの下に名前を書く欄があった。
 身内で、知人友人でガンでなくなった方がいたら、その名前を書いて追悼するという意味があった。
 書かないといけないかなと思っていたら、今年はその欄がなくなっていた。
 ゼッケン番号の下に自由に書いてもいいそうである。
 こういうのは心理的に重いですよね。



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2008年10月22日水曜日

飛行船、不時着す


● 飛行船、不時着す
  <クリックすると大きくなります>


 土曜日の朝、9時すこし前。

 飛行船が飛んでいた。
 結構低い。
 一箇所をぐるぐる回っている。
 飛行船というのは前に進むものだろう。
 どういう、推進構造になっているのだろうか。

 それがだんだん、下がってきた。
 なにかヤバイぞ。
 車を飛ばして見にいく。

 道路の真ん中に下りてきた。
 事故でもあって不時着か。
 走行装置が故障か。
 でも飛行船にしてはちょっと小さい。
 小型飛行船か。
 その道路の真ん中に非常事態に出動する緊急用トラック?が待機していた。
 あっというまにバンに収容して、いなくなってしまった。

 何が、起こった。



● アドバルーンか、不時着す?


 ウー。
 もしかして、飛行船型アドバルーンか。

 土曜日で車の通りは少ないとはいえ、この道、幹線道路だぞ。
 目の前は市立大病院だぞ。
 メデイカル施設が集中しているところだぞ(クリックして歩道の看板を見てください)。
 となりは、オフィース街が広がっている場所だ。
 土曜とはいえもうじき9時だぞ。

 なんでそんな場所の幹線道路の真ん中からアドバルーンを揚げるのだ。
 周辺にはいくらでも広大な土地の余っているところだぞ。

 アドバルーンてのはビルの屋上からあげるものだろう。
 でないとすこぶる危険だろう。



● 緊急自動車に収容される?


 百歩譲っても、少なくとも「電線より高い」ところから上げるものだろう。

 もし、風であおられて、電線にからまったらどうする。
 脇の歩道にはミエミエで電柱が立ち、配線されているではないか。
 これから考えてもアドバルーンをあげるところではない。

 ポリスの姿も見えない。


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● スッポリと収まった?
  そして、アットいう間に消えていった。


 なんだか、よくわからない。
 何のためにあげているのか。
 こんなことってあるのか。
 こういうことあっていいのかな。

 なにか非常におかしい。

 テロリストが標的を調査するために、カメラ搭載のアドバルーンをあげた、なんてことはないよな。
 でも、その可能性も否定しきれない。
 この道沿いに高等裁判所がある。
 移民局もあったな。
 それをカメラに収めた?
 なにしろ、ここは狙われている国だ。
 なにが起こってもおかしくはない。

 まさか、病院は狙わないだろうな。


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